600坪の土地を所有しているというと、一般の方からは「うらやましい」「地主ですね」などと言われることが多いです。
実際は収益物件でも無い限りは所有しているだけで大変というのが本音です。
固定資産税が100万円弱かかるからです。そのため、土地を持っているだけでは完全に赤字です。つまり、損をするのです。
これが利用できる土地であればいいですが、土地活用しにくい場合は困りますよね。
今回の記事は、相続等で600坪の土地を所有している方への土地活用・税金対策についてご紹介します。
- どんな土地活用方法があるのか?
- メリット・デメリットはどんなものなのか?
実際に600坪の土地を活用した筆者の体験を含めてお伝えをしていきます。
目次
600坪ってどのくらいの広さ?
600 坪といってもどのくらいの広さなのかちょっとイメージがわかないかもしれません。
600 坪は約 2,000 平方メートルになります。
畳なら 1,200 畳分。田んぼ 2 枚分、2 反
宅地 60 坪に一軒の家を建てるとなると 10 軒分の敷地です。
かなり広い土地といえるでしょう。 このくらいの広さの土地となると固定資産税も相当な額になります。
固定資産の税額は個々の土地の評価によって決まりますが、例として首都圏の土地相場価格をみてみましょう。
- 東京都千代田区 1 坪・・・782 万円 600 坪・・・46 億 9,000 万円
- 神奈川県横浜市鶴見区 1 坪・・・128 万円 600 坪・・・7 億 6,000 万円
- 千 葉 県 浦 安 市 1 坪 ・ ・ ・ 123 万 円 600 坪・・・7 億 3,000 万円
- 大 阪 市 中 央 区 1 坪 ・ ・ ・ 256 万 円 600 坪・・・15 億 3,000 万円
- 愛 知 県 名 古 屋 市 中 区 1 坪 ・ ・ ・ 175 万 円 600 坪・・・10 億 5,000 万円
全国土地相場価格より引用
上記価格は更地での取引価格となります、固定資産税額は建物の材質(木造か軽量鉄骨、重量鉄骨)によっても大きく変動します。
一般的な計算方法としては
固定資産税評価額 × 1.4%
になります、毎年 5 月頃にお住まいの固定資産税納税通知書が送付されるのでその内容をご確認ください。
固定資産税はその年の 1 月 1 日現在の土地・建物の評価により算定されています。
600 坪の土地を購入するにしても首都圏なら 10 億から 40 億以上の価格になるので、地方でもこれだけまとまった土地となれば税金も高額になります。
ちなみに筆者が所有していた地方都市での 500 坪の土地に 200 坪の商業施設(重量鉄骨仕様)での固定資産税は 1 年で 86 万円程でした。
地代が入っていたので、納税できましたがそれがなければ何も生み出さない土地に毎年 80
万以上も支払うといことは大変なことでした。
相続等で大きな土地を引き継ぐとなると、しっかりした土地活用・税金対策が必要となるのがお分かりいただけると思います。
600坪におすすめの土地活用
大きな土地活用をどのようにしたらよいか?
ほおっておいたら高額な固定資産税が発生します。そこで、管理人の体験も踏まえて活用方法についてお伝え致します。
私は地方ですが 500 坪の土地を所有しており、そこに 200 坪の商業施設を建て地代を受け取っていました。
しかし、その商業施設が撤退する事になり土地をどう活用しようかという問題に直面しました。
貸していた商業施設が撤退を決めたとき、父が入退院を繰り返していた時期でもありました。
財産を親の代から引き継ぐ準備を始めなければならないと家族内で相談をしており、そんな時期に撤退の話があり土地活用に本格的に取り組んだのです。
「各種相談会に足を運び、営業さんと打合せ土地や建物をみて貰い見積をいただき検討する」そんな繰り返しが続きました。
実際に体験した内容からそれぞれのメリット・デメリットなどをお伝えします。
老人ホーム関連施設
土地柄によっても異なりますが、老人ホーム関連施設いわゆる小規模施設のグループホームやデイサービスが中心なります。
国の施策により大規模な特別養護施設は減床する方向性になっているからです。
高齢化が進み、今後どの市町村でもこのような施設が増えてくることでしょう。
そのためメリットとしては老人ホーム関連施設への転換は今後も需要が多いと言う点です。
デメリットとしては、具体的な金額提示としては、路線価より2~3割位下げた提示があったようです。
土地売却益は望めず、土地処分として考えた方がよいでしょう。
医療施設
最近の病院は病院単体だけでなく、併設の調剤薬局も必要になってきます。 建物 2 棟分の土地と駐車場となると 500 坪~600 坪の土地は優位といえるでしょう。
金融機関も医療関係施設には融資も通り安いため、土地も相場で買取してもらえるケースが一般的です。
デメリットとしては、医療関係では、同じ地域で標榜する科目が多いと開院しても患者さんが増えず難しいといわれてます。
県道・国道沿いに面している土地や周りの環境からクリニックに適していると考えられるような土地であれば、クリニック開業支援している会社へ相談されるのが 1 番話が早いでしょう。
オフィスや店舗など商業施設
こちらも場所により建物の改装などを行えば、十分店舗と駐車場を備えた土地活用として問題はありません。
コンビニなども最近特に駐車場の広い土地を探しているので、所有する土地近隣にコンビニがなければ活用法としてはメリットがあるでしょう。
デメリットはコンビニやその他商業施設も競争が激しく撤退が増えてきました。
一例としてコンビニは、オーナーが建物を負担するフランチャイズ方式がですが、土地まで購入するとかなり高額な負担になるため土地は賃貸という契約もあります。
しかし、降雪が多い地域では駐車場の設備や消雪整備は地主負担で行うことが多く費用は数百万単位の負担になります。
アパート・マンション経営
600 坪の土地活用としては、アパートやマンション経営も可能になります。
ある程度世帯数の多い物件も建てることが出来るので、継続した資金回収も見込めますし、税制の優遇措置も適用されて固定資産税対策にもなります。
私の場合も最終的には賃貸のアパート経営をすることになりました。
理由としては、建物がある現状から8世帯のアパートへリフォームすることが可能だった
からです。
これが一旦建物を壊して、新築するとなると解体工事費用・新築費用と大きな負担に
なったことでしょう。
また賃貸物件のために、固定資産税の減税措置が取られて 86 万程の固定資産税が 35 万まで下がるという大きなメリットがありました。
しかし、デメリットもあります。 大手アパートメーカーが近隣の土地に次々とアパートが建て競争が激しくなりました。
礼金などはとれず、また家賃も徐々にさげており土地も広いために駐車場代も不要というかなりサービスをしてやっと入居が決まるという状況です。
地方・首都圏問わず賃貸物件は供給過剰になっており、今後新規で参入しても高い家賃は新築時だけで後は目減りしていくと考えた方が現実的です。
アパートやマンション施設への投資金額は今現在 1 部屋 700 万以上と言われています。
大手アパートメーカーなどで、付加価値の高い設備を付けると 1 部屋 900 万近い見積を提示してきます。
問題はそれだけの初期投資をして、利益が回収できるか?というところです。
大手アパートメーカーが土地活用をする 20 数年前までのアパートの投資額としては、
1 部屋 600 万が平均的でした。
もともと土地を所有している地主が 1 部屋 600 万程度の費用をかけてアパートを作る。それが一般的な相場といえるものでした。
その相場は競争激化に伴い、オーナーの負担額が高額になってきています。
サブリース契約も最近問題が表面化していますが、35 年家賃保証は 100%確実ではありません。
2 年・3 年・5 年毎に見直しがありますし、最近は供給過剰で新築でも満室にならないアパートやマンションが各地に目立ってきました。
空室が目立つ賃貸物件では最初の家賃保証価格が下げられてしまうというケースが各地で
発生しています。
ほとんどの大家が長期ローンを組んでおり、家賃でローンを返済していることでしょう。家賃補償額が下げられてしまうとその分、大家の持ち出しが増えて破綻するというケースです。
1業者だけの話を鵜呑みにせずに多くの専門家に意見を聞くべきです。
私が所有するアパートもこの600万円台に収まりました。自主管理している強みとしては自分達の好きに間取りを決めたことでしょう。
上記の間取りは私の父が考えました。和室タンス置き場なども父の工夫があります。
大手アパートメーカー独自の間取りもよく出来ていると思いますが、室内の廊下が長く無垢材を利用し一般戸建て住宅と同じ材料を使った点が入居者からは「高級感がある」と喜ばれています。
こんなこだわりが持てるのも自主管理している大家の強みでしょう。
土地活用が見いだせないときの税金対策
私の体験から土地活用についてご案内をしてきましたが、土地はあっても初期投資する金額が高額で負担出来ないなど土地柄として商用転換が難しい場合もあるでしょう。
そんな場合の土地活用・主に税金対策としては自治体へ土地を寄付・貸与するというケースもあります。
「地域の公園を作るために土地をお貸しください」
西尾市ホームページより
規約はありますが、この場合のメリットとしては
- 土地を無償で自治体へ貸すことで固定資産税が非課税となる。
- 20 年以上の借地契約の場合、相続税の軽減措置が適用されます。
- 土地管理は、自治体と地域の人が行ってくれる
このようなメリットがあります、売れない土地や商用に転換できない土地を持っている地
主も多く存在しています。 相続等で固定資産税対策を考えるならばこのような方法もあります。
その他、自治体が必要な土地の情報も一般の方には入りづらいものです。土地活用のプロに相談するのが早い解決策です。
大きな土地活用はプロに相談する
土地活用は大きく二つに分かれます。
- 売却
- 賃貸
といういずれかの方法です。
それぞれ、購入する相手・借りる相手がいての話ではありますが、所有する土地を売却してもかまわない、税金が支払えないという状況であれば安くても売却する方が得策です。
しかし、状況により土地を活用し収益を上げないと生活が厳しいということであれば、金銭的な負担があっても賃貸物件へ転換されるのをお勧めします。
活用の方法は土地の立地条件や所有者の条件によってきまります。
駅に近い土地を所有しているが、多くの資金負担が出来ないならば駐車場への転換など様々な収益性・予算・転用性から最適なプランを提案してもらえることでしょう。
売却・賃貸いずれの場合も専門知識や業界情報など一般の方には難しいものです。大きな土地活用はプロに相談するのが 1 番早い解決策です。
まとめ
600 坪の土地活用・税金対策として筆者自身の体験を含めてご紹介をして参りました。
私自身の場合は、父が関連する仕事をしていたのでいろんな方に相談しながらなんとか軌道にのることができました。
所有する 600 坪という大規模な土地では、一般の方が独力で行うにはかなり無理があります。
資金調達・土地や法規制についての知識・プランニングなど無料で受付てくれる業者さんがほとんどです。
あなたや家族の土地・財産を守る為にもぜひ 1 度専門家にご相談してみましょう。
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