土地活用の目的を考えたことはありますか？
もし、単に儲けたいだけの理由で始めるのであれば、土地活用で損をしてしまう可能性があります。
なぜなら、土地活用には収益を上げる以外にもさまざまなメリットがあるからです。
また、目的とメリットが食い違っては意味を成しません。目的を定めてこそ、はじめて適切な土地活用方法が選べます。
今回は、土地活用にはどのような目的があるのかをはじめ、その目的に見合った土地活用方法を紹介していきます。
土地活用の目的を明確にしよう
土地活用で重要なのは目的です。それは、目的が定まるとその目的を達成できる土地活用方法を選ぶことができるからです。
適切な土地活用方法を選択できるように、どのような目的があるのか共有していきます。
土地活用で重要なのはあなたがどうしたいのか
目的を定めると言っても、どうしたらよいかわからない方も多いのではないでしょうか。シンプルに、あなたが今後の生活をどのように改善したいかを考えればよいです。
将来の貯金をためたいのであれば、収入をあげるという目的が出てきます。
また、土地活用方法を考えるのが面倒であれば、売却して楽をしたいという目的を掲げるのもよいでしょう。
目的がないのに、やみくもに土地活用を行っても成功することはできません。
そのため、まずは土地活用の目的を明確にするためにも、あなたがどうしたいのかを考えてみてください。
収入が欲しいのか
土地活用の目的として、最も代表的なものが収益をあげることです。自分で働かなくても収益を上げることができるのは魅力的ですよね。
もし、目的が定まっていないのであれば、収益を上げたいという気持ちに従って土地活用を始めてみるのも十分ありです。
ただ、その際は少し稼ぎたいのか、高収益を上げたいのかを明確にすることが重要です。
出したい収入よって、土地活用の方法は変わってきます。
収入が欲しいと考えて土地活用を行うなら、ある程度どのくらいの収入が欲しいのか決めておくようにしましょう！
節税対策がしたいのか
土地は持っているだけで税金がかかってきます。具体的には、固定資産税や都市計画税などです。
また、相続して土地を手に入れる際には相続税もかかってきます。なお、土地活用の方法によってはこれらの税を節約できます。
土地活用をする目的は、単に収益をあげるだけではないのです。
売却して楽になりたいのか
先ほど上げたように、土地を持っているだけで税金が取られます。だからといって土地活用をするのはリスクがあり、気が引けるというかたもいるかもしれません。
このようなジレンマに陥っている人は、恐らく土地を手放して楽になりたいという気持ちを心のどこかに持っている可能性があります。
いっそのこと売却して楽になるのも一つの手段です。
不動産で独立したいのか
収入を得る方法は会社に勤めることだけではありません。土地活用が成功すれば、独立して利益を上げることができます。
満員電車に乗って会社に行くのが嫌だと感じている方や、もっと自由なライフスタイルを目指したいと思っているかたは、土地活用でその思いを叶えられる可能性があります。
独立を目的に土地活用を始めてみてはいかがでしょう。
目的別のおすすめ土地活用を紹介
土地活用でさまざまな目的を達成できることがおわかりいただけたでしょうか？ ここからは、目的ごとに適した土地活用方法についてご紹介していきます。
節税や収入アップはアパート・マンション経営
土地活用で節税対策をするのであれば、断然アパート経営やマンション経営をおすすめします。
アパート経営やマンション経営は、事業にあたります。
したがって、課税対象となる家賃収入から経費を控除することが可能です。
また、経費が家賃収入を上回る場合に控除額が余ることがあります。その際、サラリーマンの給料から控除して節税することもできるのです。
具体的な経費には管理費用、固定資産税、借入金利、修繕費などがあります。認められるものと認められないものがあるので税理士との相談しながら節税対策に取り組むとよいでしょう。
リスクを取りたくない
土地活用は必ず成功するものではありません。仮に、人口が多い地域を狙ってアパート経営やマンション経営を始めたとします。
時代の変化に伴いそのエリアから人々が流出してしまったらどうでしょうか？
空き室に悩まされ、うまく収益が上がらなくなってしまいますよね。このようなリスクを取りたくないのであれば別の視点から土地の扱い方を考えるようにしましょう。
二種類の方法があるので早速紹介していきます。
土地を売却
売却も土地活用方法の一つといっても過言ではありません。土地活用におけるリスクを回避できるのが最大の魅力です。
土地を売却するメリットは他にもさまざまあります。
例えば、固定資産税や都市計画税の負担が減ることです。売ってしまえば支払いの必要がなくなります。
また、現金化できる点も都合がよいでしょう。まとまった金額が入ってくればその後の生活が楽になりますよね。
仮に土地活用がしたくなっても、その金額を元手に始めることもできます。
現時点で土地活用によって必ず収益を出せる自信がないのであれば、土地の売却を検討してみるものアリです。
土地貸し
土地の使い方が定まっていなくてもリスクを回避しながら収入を得る方法があります。定期借地です。
土地を貸し出して、借主に使ってもらい長期間にわたって代金を支払ってもらえます。建物を建築する際にオーナーの負担がないため、借入金に伴うリスクがありません。
リスクを取りたくないけど、土地を売却するのはもったいない気がするとお考えであれば、土地を貸すという手段はおすすめの土地活用方法です。
ただし、長期間契約を解除できないというデメリットがあります。有力な土地活用手段があるのであれば、安易に契約しないようにしましょう。
初期費用を抑えたい：駐車場経営
「土地活用における初期費用を抑えたい」という目的を持った方もいらっしゃるかもしれません。
実は、初期投資が掛からない土地活用方法があります。それが、駐車場経営です。
中でもコインパーキング経営がおすすめです。精算機の設置や清掃・除草などにともなう維持費用が掛かるようなイメージがある一方、業者によっては無料で始めさせてくれます。
また、月極駐車場経営と比較して悩む場合がありますが、区画ロープ張りやアスファルト舗装など、初期投資が必要なケースがあるので注意してください。
その点を踏まえると、やはりコインパーキング経営が無難です。
手間暇をかけたくない太陽光発電
アパートやマンション経営は人を相手にする土地活用方法です。そのため、設備管理の方法に対して苦情を受けるなど面倒なことが意外とあります。
手間暇をかけたくないという目的であれば、人を相手にしないで済む太陽光発電による土地活用がうってつけです。
太陽光発電はパネルを設置するだけで電力を生成することができます。
電力会社が買い取ってくれるように国が制度を定めているため、買い取り先を見つける手間も少ないです。
さらに、維持管理が定期的な清掃や点検だけで済むというメリットもあります。
このような利点を踏まえると、アパート経営やマンション経営より楽そうですよね。土地活用で面倒な思いをしたくないのであれば太陽光発電をおすすめします。
地域に貢献したい高齢者施設
老後に会社をやめた場合、社会貢献の機会が失われ、生きがいを見いだせなくなってしまう方もいることでしょう。
土地をお持ちであれば、収益をあげるとともに地域で社会貢献できます。
例えば、高齢者向け施設による土地活用です。今後、日本社会は高齢化がますます進んでいくため、施設の需要が高まると予想できます。
実際に、国や自治体は高齢者向け住宅による土地活用に対して優遇措置を定めています。
固定資産税を軽減したり、建築費の一部を負担したりと、そのやり方はさまざまです。国や自治体が後押ししてくれるのなら、社会貢献という目的を果たしやすいですよね。
使っていない土地を使ってぜひ社会貢献をしてみてはどうでしょうか？
駅近の土地なら商業施設やオフィスビル
駅近に土地を持っているかたは、その環境を活かさない手はありません。人が集中するエリアは消費活動も活発で収益をたくさんあげるのに好都合だからです。
その点で、商業施設やオフィスビルによる土地活用方法が具体案として挙げられます。
ただし、収益が上がるかどうかを把握するための綿密なマーケティングや、テナントを誘致するためのノウハウが必要となります。
リスクや手間もかかるので、ご自身が望む土地活用の目的と慎重に照らし合わせて土地活用に着手するようにしてください。
幹線道路沿いならロードサイド店舗経営
幹線道路沿いは、駅と同様に交通量が多い傾向にあります。したがって、高収益をあげるという目的を叶えたいのであれば、土地活用のエリアとしてピッタリです。
具体的におすすめできるのがコンビニ経営です。
事業経験がない方でも、大手コンビニが土地活用の相談に応じてくれるため、比較的始めやすくなっています。
また、リスクを回避したいという目的をお持ちの方もいることでしょう。
その際は、コンビニを建設せずに土地だけを事業者に貸すという手段も選べます。建設費がかからないのはリスクがなくて安心ですよね。
コンビニ経営を始める際に知っておくとよいでしょう。
失敗しない土地活用をするコツ
土地活用は初期投資が必要なものがあったり、リスクがあったりするものがあります。せっかく始めるのであれば、失敗して後悔をしないようにしたいものです。
ここからは、土地活用で失敗しないためのコツを紹介していきます。
目的を考えて方法を考える
土地活用を失敗してしまう事例をコインパーキングによる土地活用方法で考えてみましょう。
よくあるのが、初期投資がかからないからと気軽に始めてしまったのち、意外と車の入りが悪く低収益となってしまうケースです。
しかし、人によっては失敗ではない可能性もあります。
何もしないで土地を放置しておくなら、少ない利益でもあったほうがましと考える方もいるからです。
つまり、土地活用は目的によって失敗か成功かどうかが決まってきます。
したがって、失敗しないコツは、目的を考えてから適切な土地活用方法を選択することだと結論付けられます。
土地活用のプロに目的を相談するがおすすめ
土地活用の目的を考えることが大切だとわかっても、自分の目的が本当に正しいかどうかを判断するのは少し難しいですよね。
その際は、土地活用のプロに相談することをおすすめします。中でも、土地活用プランナーの資格保持者が頼りになります。
土地活用プランナーは、内閣府のもと2010年に発足した土地活用に関する資格です。
資格保持者は、約50年の歴史を持つ「東京共同住宅協会」という公益社団法人が実施する専門試験に合格しています。
マーケティングや事業収支計画、税務などに関する専門知識があるため、土地活用におけるオーナーの目的を導き出してくれます。
一括資料請求サービスを利用して情報収集
土地活用のプロに相談をするといっても、不動産会社は数え切れないほどあります。
どこに相談すればよいのか迷ってしまうのであれば、一つに絞らないで複数社にコンタクトを取るようにしてみてはいかがでしょう？
例えば、一括資料請求サービスというものがあります。
一度に複数の企業から土地活用のプランを無料で提案してもらえます。複数のプランが手に入れば目的に合った土地活用方法も見つかりやすくなりますよね。
しかも、インターネットで土地活用における簡易的な情報を入力するだけで利用できます。土地活用を検討しているのであれば使わない手はありませんよ。
まとめ
最後に、本記事をまとめていきます。
土地活用方法は、人を相手にするアパート経営や自然を活かした太陽光発電などをはじめとし、さまざまな種類があります。
高収益が期待できたり、リスクが少なかったりするなどメリットもそれぞれ異なっています。
ここで大切なのが、目的を間違えると自分が本当に望んでいる結果を得られないことです。
安定した生活を望んでいるのに、高収益に目がくらみリスクの高い土地活用に手を出しては本末転倒です。
おまけに、失敗したら目も当てられないですよね。したがって、目的を絞って土地活用を始めることをおすすめします。
もし、ご自身の目的が不明確なら、土地活用プランナーといった専門家に意見を聞いたり、一括資料請求サービスを利用したりして土地活用プランを比較するとよいでしょう。
目的が定まったら、早速土地活用を始めてみてください。
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